アレルギー

  • HOME
  • アレルギー

アレルギーとは?

人には、身体にとっての異物(アレルゲン・抗原)が入ってきた時、対抗する抗体を作って防御する仕組みがあります。通常の範囲内なら問題ありませんが、抗体が体内で増えすぎて過剰に反応するようになった状態を「アレルギー」といいます。くしゃみや鼻水などの症状となってあらわれます。

どんな種類があるの?

アレルギー性鼻炎

鼻の粘膜でアレルギー反応が現れることです。風邪をひいたわけでもないのに、鼻水や鼻づまり、くしゃみが止まらなくなってしまいます。以下の二つのタイプがあります。

  • 通年性アレルギー
    季節を問わず、1年中症状が発生します。抗原はダニ、イヌ・ネコなどのペットの毛、カビ、ハウスダストです。
  • 季節性アレルギー

決まった季節のみ症状が発生します。抗原はスギやブタクサ、ヒノキなどの花粉で、花粉症と呼ばれます。

花粉症

季節性アレルギーである花粉症は、くしゃみや鼻水などの鼻の症状に加えて、目のかゆみなどが起こる、花粉に対するアレルギー反応です。近年患者さんが増加傾向で、小さなお子さんにも発症しています。

気管支ぜんそく

炎症を起こしていた気管支が、ダニや排ガスなどに触れることがきっかけで収縮し、咳(せき)が出る、呼吸のたびにゼーゼーやヒューヒューと鳴る、呼吸困難になるなどの症状が起こるアレルギー反応です。

アレルギーの検査

血液検査によって、アレルギーかどうかを検査し、アレルゲンを特定します。当院のアレルギー検査には、2種類あります。詳しくは診療時にご相談ください。

  1. 通常タイプ
    症状別でアレルギーの検査項目を選んで検査を行います。
    結果が出るまで、1週間ほどかかります。
  2. 簡易タイプ
    アレルギー検査で簡易タイプが変更になりました。
    項目41項目が30分で結果が出るようになりました。
    注射器を使用せず、指先からの採血でできます。

アレルギー治療の例

薬物治療

鼻水、くしゃみなどの症状をゆるめたり、アレルギー性鼻炎の発症を予防したりする「抗アレルギー剤」、鼻水やくしゃみを改善する「抗ヒスタミン剤」や、鼻づまりが強い場合はステロイドホルモンの点鼻薬を用います。

減感作療法

アレルゲンの低濃度エキスを皮下に注射して、段階的にアレルギー反応を起こさない体質に変えていく療法です。

※スギ花粉症に舌下免疫療法について※

スギ花粉症に働きが期待できる舌下免疫花粉症薬が発売されました。スギと同様にハウスダストの舌下免疫もできるようになりました。いずれも初期投与は近隣病院でお願い致します。切望されている方には申し訳ありません。この治療はスギ花粉のみに有効で、3年間は毎日服用する必要があります。治療を受ける方も覚悟が入りますね。
詳しくは鳥居薬品のアレルゲン免疫療法専門サイトを参考にしてください。

レーザー療法

※コロナ禍でしばらく中止しておりましたが、再開します。
当日covid抗原検査をさせていただいて、陰性の方にさせていただきます。

当院ではCO2レーザーを用いて鼻の粘膜を焼く治療です。
表面麻酔(ガーゼ)の後、粘膜表面(組織侵襲が下鼻甲介の浅い層)に対して低出力にてレーザーを照射させますので内服(薬物療法)で「思うように働きが得られない」、「内服が面倒で忘れてしまう」とお考えの方におすすめで、子どもから大人まで受けられる治療です。また、手術的粘膜切除、薬物による粘膜焼灼に比べ、痛み・出血がほとんどありませんので、もしお考えの方はお気軽にご相談ください。

日常で心がけることは?

日常生活では、アレルギーの元になるアレルゲンから遠ざけることが大切です。こまめに掃除をしましょう。空気清浄機を使うのもいいでしょう。また、アレルギー症状は患者さんの精神状態にも影響されます。疲れやストレス、風邪等の病気、睡眠不足には注意しましょう。

当院は耳鼻咽喉科専門となりますので、アレルギーによるアトピー性皮膚炎や湿疹でお困りの方は皮膚科クリニックへ、ぜんそくなどでお困りの方は内科クリニックへ受診いただくようお願いいたします。

ダニ(ハウスダスト)アレルギーについて

ダニが原因で起こるアレルギーのことを「ダニ(ハウスダスト)アレルギー」と呼びます。
ダニは部屋の中のごみやほこり、髪の毛やあか、食べかすなどのハウスダストに生息していることから、「ダニ(ハウスダスト)」と表記されます。

ダニ(ハウスダスト)アレルギーの原因

ヤケヒョウダニ、コナヒョウダニというダニのふんや死骸に含まれる「たんぱく質」がアレルゲンになっています。
これらのダニはイエダニのように人に吸血することもありませんので、存在に気付きません。
いつの間にか吸い込んでしまっていて症状が現れるのです。

しかも、生きているダニだけでなく、死んでいるダニであってもアレルゲンとなります。
ダニが多い家庭ほどアレルギー症状が重いという報告もありますのでこまめに掃除をしましょう。
ハウスダスト1gに数百から1万匹近いダニが存在しているとも言われています。

ダニ(ハウスダスト)アレルギーの症状

アレルゲンは一年中増え続けていますので、症状も一年中起こります。
例えば下記があります。

  • アレルギー性鼻炎
    風邪をひいたわけでもないのに、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が出る
    朝起きて、くしゃみと鼻水が止まらない(モーニングアタック)
  • アレルギー性結膜炎
    目のかゆみ、充血、異物感がある、目やにが出る、涙が出るといった症状が出る
  • アトピー性皮膚炎
    皮膚のかゆみと炎症が起こり、表面はジュクジュクとした湿疹状になったり、カサカサと白く乾燥して、分厚くなったりする
  • アトピー性ぜんそく
    咳(せき)がする、気管支がゼーゼーと鳴る、呼吸困難などの発作が起こる

ダニ(ハウスダスト)アレルギーの予防対策

お部屋の中は清潔な環境を保ち、アレルゲンを遠ざけることが大切です。

  1. まめに部屋の掃除をする
  2. 布団ではなくベッドにする
  3. 布製のソファをやめる
  4. 布団やぬいぐるみは毎日ていねいに掃除機をかける
  5. まめに布団を干す
  6. 空気清浄機を用いる
  7. 犬や猫などのペットは飼わない